Machinakaの日記

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映画「コクソン 哭声」感想・考察とネタバレあり解説 國村隼の正体、殺人事件の要因、真犯人はアイツだ!!

 

こんにちは! Machinakaです!

 

 

今回批評する映画はコチラ

 

 

 

 

 

「コクソン 哭声」

 

 

 

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はい! 韓国映画で何故日本の俳優、國村隼が!? 

 

とっても不思議な映画で話題性も高かったこの映画ですが、、、

 

何とも謎が多い!!!! 多すぎる!!!

 

色々なブログで解説されている中、思わず私も筆を取ってしまいました。言いたいことが多すぎる!!!

 

 

あらすじ

 

 

[作品データ]
原題 The Wailing
製作年 2016年
製作国 韓国
配給 クロックワークス
上映時間 156分
映倫区分 G

[スタッフ]
監督ナ・ホンジン
脚本ナ・ホンジン
撮影ホン・ギョンピョ
美術イ・ウキョン
衣装チェ・キョンファ
編集キム・サンミン
音楽
チャン・ヨンギュ
タル・パラン

[キャスト]
クァク・ドウォンジョング
ファン・ジョンミンイルグァン
國村隼山の中の男
チョン・ウヒムミョン

 

「チェイサー」「哀しき獣」のナ・ホンジン監督によるサスペンススリラー。平和なある村にやってきた、得体の知れないよそ者の男。男が何の目的でこの村に来たのかは誰も知らない。村じゅうに男に関する噂が広がる中、村人が自身の家族を虐殺する事件が多発する。殺人を犯した村人に共通していたのが、湿疹でただれた肌に、濁った眼をして、言葉を発することもできない状態で現場にいることだった。この事件を担当する村の警官ジョングは、自分の娘に殺人犯たちと同じ湿疹があることに気付く。娘を救うためにジョングがよそ者を追い詰めるが、ジョングの行動により村は混乱の渦が巻き起こってしまう。警官ジョング役にドラマや映画の名脇役として知られ、本作が初主演となるクァク・ドウォン。國村隼がよそ者の男を演じ、韓国の映画賞・第37回青龍映画賞で外国人俳優として初受賞となる男優助演賞と人気スター賞のダブル受賞を果たした。 

 

 

監督

 

監督はナ・ホンジンさん!!

 

まだ40歳になったばかりの若手映画監督!

 

過去作は「哀しき獣」や「チェイサー」のみ! 今作が三本目の監督作品になります。

 

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チェイサー [DVD]

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監督に加え、脚本も全て自分で担当! 監督と脚本を兼任する映画監督は、名作を作る可能性が極めて高い! 何故ならストーリーと演出が全て監督の指揮下にあるからね! これは期待大!!

 

作風は、一貫してフィルム・ノワールだと思います。主人公が犯罪に手を染め、自体は最悪の結末に、、、的な後味の悪いエンディングを迎えるようなノワール作品を手がけています。

 

韓国のお家芸とも言えるブラックで過激な描写たっぷりのフィルム・ノワールを牽引している、素晴らしい監督でございます!!!

 

 

 

 

キャスト

 

主演は國村隼さんです!!!

 

何でだよっ!!!!! 

 

韓国映画なのになぜ國村隼さんなの!?

 

インタビューを観ると、監督の一目惚れだったようですね。。。

 

國村(以下、K):「ナ・ホンジン監督が僕の出演した映画を見て、「この役者が欲しい」と言ってくれたらしくて。台本とともに『チェイサー』と『哀しき獣』のDVDが送られてきて、その後、監督が日本に来てくれて、映画について話し合い、じゃあ、やりますか、となったんです」

 

madamefigaro.jp

 

國村隼さんは韓国語が一切出来ません。これまで監督と親交があったわけでもありません。國村さんが出ている映画を観て惚れた、という極めて純粋な理由、、、、。色々面倒な事とか考えなかったんでしょうか。。。

というわけで、國村さんは劇中でも日本語で喋っており、韓国語は一切出てきませんwwww

 

普通に韓国人俳優使えばいいじゃんwwww さすが「鬼才」と呼ばれるナ・ホンジン監督ですね。。。

 

國村さんといえば、日本の映画、、、特に東宝には欠かせない俳優のような気がします。

「進撃の巨人」「シンゴジラ」「ちはやふる」、、、大作映画には必ず國村さんがいる、、、素晴らしい俳優さんです!! ってか超稼いでるだろうな。。

 

 今回國村さんは、韓国の小さい村に住む唯一の日本人、それ以外は素性が知れない「謎の男」を演じています!

 

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そしてもう一人、クァク・ドウォンさん!! 彼が実質の主役かな?

 

実は現在公開されている韓国映画「アシュラ」にも参加しており、今やクァク・ドウォンさんが大ヒット中でございます!!!!

  

今回クァクさんは、村の警察官ジョングを演じます!!!!

 

 

そして、韓国映画といえばこの男、、、ファン・ジョンミンさん!!!

 

 

もうどんだけ映画出てんのこの人!!! そして日本での映画公開率が高いwww

クァクさんと同じく、現在公開されている韓国映画「アシュラ」にも参加しております!!!!

韓国映画って、結構な率で俳優被るんだよな、、、笑

 

 

韓国のトップ俳優、演じる役は正義の役も悪役も何でもこなす!! カメレオン俳優さんです!!!!

 

彼の出る映画は必ず興行的に成功するし、内容も面白い。。。もう文句のつけようがないよっ!!!

 

 

 

 

一番のオススメは「国際市場で逢いましょう」です。

韓国で歴代興行成績が2位!

また、「ベテラン」も興行成績3位ということで、こちらもオススメでございます! ファンジョンミンで泣くなら「国際市場」、笑うなら「ベテラン」でございます!!!

 

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順位 タイトル 年度 観客数
1 バトル・オーシャン 海上決戦 2014年 17,613,682
2 国際市場で逢いましょう 2014年 14,251,365
3 ベテラン 2015年 13,414,009
4 グエムル-漢江の怪物- 2006年 13,019,740
5 10人の泥棒たち 2012年 12.983.178
6 7番房の贈り物 2013年 12,810,776
7 暗殺 2015年 12,705,700
8 王になった男 2012年 12,323,408
9 王の男 2005年 12,302,831
10 ブラザーフッド

 

 

ファン・ジョンミンさんは、村で有名な祈祷師(悪魔祓い)を演じています!!

 

 

そして最後は、、、唯一の紅一点、チョン・ウヒさん!!!

 

 

 

え、メッチャ可愛い!!!!!!!!

  

可愛いいいい!!!!!!!

 

なんでこんなに驚いてるのかというと、映画ではこんな泥だらけで、おそらく化粧をあまりしてない、、、

  

 

今回ブログのために画像検索したら驚いたって話ですw

 

彼女はムミョン、という名前しか分からない「謎の女」を演じます!

 

主要キャストはこのようになっていますが、ちょっと皆さん!

何か違和感ありません?

 

國村隼さんが謎の男、チョン・ウヒさんが謎の女ということで、「謎」ばかりwww

そしてファン・ジョンミンさんは祈祷師でクァクさんは警察官、、、

どんなストーリーが待っているのか、何も推測できないwww

 

このキャストの「謎」率が、この映画の難解さを物語ってますね、、、

あ!物語るといえば、有名ブロガー「物語るカメ」さんのコクソン評が素晴らしいので是非コチラも!

 

blog.monogatarukame.net

 

 

はい、概要はここまでにして、まずは映画の感想から参りましょう!!!

 

 

それでは映画の感想です!!!

 

 

 

 

 

映画の感想

 

國村隼さんが、、、、あの國村隼さんが、、、、、

 

ほとんど服を着てない。

 

どうしちゃったの國村さん? 何か目が赤いですけど、、、、

 

と最初は面白半分でケタケタ笑っていたけども、後半は笑えなくなる、、、、 というか絶句。。。。

これぞ韓国フィルム・ノワール! 素晴らしいなぁ、、、と思いきや、、、、

 

単なるノワールじゃなかった!!! 

韓国の宗教文化を色濃く反映した、キリスト教ベースの神の物語、、、、と思ったら、そうではなかった!!!

単なるノワールでも、単なる韓国のキリスト教の話でもなかった、、、、

これは人間にとってきわめて普遍的な、、、そして避けては通れないメッセージを示唆した傑作だっ!!!!

 

 

そして國村さんお疲れ様wwww

 

 

 はい、ざっとこんな感じ!!! 

 

また、映画を見た率直な感想と考察は、アバウト男さんも書かれてます!

www.aboutman7.com

 

 

 

 

下半身が辛い(下ネタなし)

 

もうねぇ、、、、腰が痛くて痛くて、、

 

私が観たときは、映画館は満席で、、、 初日のちょうどよい時間に見に行った私が悪いんだけどね、、、笑

 

体大きい私の両横が男性で、席の間隔が狭いこともあり、重度のエコノミー症候群になってしまいました(-_-;)

 

この映画、2時間半以上あるんですね泣 

 

上映時間が長いのは最近だと「沈黙」があって、これは3時間ちょうどぐらいなんですけど、映画館がガラガラだったからね笑 好きなように体位を変えて(下ネタなし)、好きなように見れたわけです。

 

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 あ、これ書いてて気づいたんですけど、映画とは何も関係ないですね。すいません次こそは解説に入りまっすww

 

 

 

 

ノワールらしいダークな世界観とサービス精神

 

 

まずこの映画、ノワールでダークな世界観だけど、序盤はずっと笑ってばっかりでした。

 

國村さんの裸体(ふんどしあり)に笑い、主人公の警察官と同僚とのボンクラコンビ感に笑い、主人公の娘に爆笑し、、、、最初はノワールの「ノ」の字も出ない、のどかな村でボンクラ警察官が活躍、、、みたいな物語だと思ってたんです。。。

 

韓国映画はどんな映画も笑いを込めてくる点が特徴で、こんなノワール作品にも必ず笑いを入れる。いやぁさすが映画を分かってる。映画がエンターテイメントだと分かってやってる。。。素晴らしい。

 

日本も頑張れよ! 

 

例えば、日本のノワール作品だと小栗旬さん主演「ミュージアム」がありましたけど、あれは笑い一切なしですからねぇ、、、

真面目に仕事しているのは分かるんだけど、映画の観客はエンタメ目的で来てるからさ、、、もうちょっと観客のこと考えてね~~~

 

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最初は特に笑いが多かった、、、こうやって最初に観客を温めておくのって本当に大事だぞ!!!!!

そして、これは韓国映画ならではなんだけど、殺人や死体をギャグにするってのも特徴ですよね!!

非常に不謹慎なんだけども、コレは映画ってことで許してね笑

 

今回も大変笑わせてもらいましたwwww 死体に触れる時はちゃんと手袋するんだよってね笑

 

 

 

 

一通り笑いを取った後は、非常にダークで閉塞的な世界感になります。。。そこで何人も人が死ぬものだから、見ているこっちも辛くなる、、、

 

後半に関しては、基本的に画面が暗く、基本的に雨が降っている。。。画面が暗くて雨が降っていたらもう何も見えないというね笑

 

ただ、今回の美術さんは本当に素晴らしかったです。。。

あれだけ生活感のある家を演出するだけならまだしも、國村隼さんの家は圧巻。。。

よく日本の地方にある空き家寸前のボロ家を、よく作りましたねぇ、、、

本当はガチの空き家なのかもしれないけど笑

 

 

 

 

 

(ネタバレあり)徹底解説!

 

はい、映画の感想はこれまでにしておいて、映画の解説に参りましょう!

 

色々謎が多いこの映画、、まずはあらすじをもう一度おさらいしましょう。

 

※ここからネタバレしますので、ご注意を!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いきますよ?

 

 

 

 

・警察官であるジョングが所轄内で起こった殺人事件の担当になる

・この殺人事件は、村民が発狂し家族を殺してしまうという残忍なものである

・調査を進めるにつれて、日本人の謎の男(國村隼)が怪しいと噂を流す

・謎の男を調べていると、謎の女(チョン・ウヒ)も現れ事件について話し始める

・ジョングの娘も発狂してしまい、祈祷師(ファン・ジョンミン)に救いを求める

・その祈りも報われず、娘の病状は悪化するばかり、、、

・謎の女にジョングが接近し、「謎の男と祈祷師はグルだ」と言われるが耳を貸さない。

・謎の女の説得を聞かずに自宅に入ってしまったジョング。最初に起こった事件と同じく、娘が自分の家族を殺していた。。そしてジョングもその餌食に、、、

・一方ジョングの仲間は國村隼の居場所を突き詰め捕まえようとする。しかし彼は既に人間ではなく、悪魔のような様相だった。。。

 

・そして、「お前は誰だ!?」との質問に、デビル國村は「ここにいるじゃないか。」と意味不明の回答。そしてふんどしから出てきたイカ臭いカメラで写真を撮り始める。するとジョングの仲間が発狂してしまう。

 

 

はい、そんな感じですね!

 

それでは、このあらすじを元に説明して参ります! 解説してまいります!!!!! おそらくかなり奇想天外なので、批判あるかもだけど、、、、

 

 

 

 

 

 

 

そもそもこの映画って、、、

 

まずこの映画はですね、SF的要素で人は死んでないってことです。

人が殺されるには論理があって科学的なんですね。

 

祈祷師が出てきますが、ジョングの娘や國村隼を殺してもないですよね?

全て殺人は人によるもので、物理的な凶器があるんです。

キリスト教のメタファーが存分に入りつつも、神を裏切ったから神の使いが人を殺す、なんて描写は一切ないはず。

 

人は全て人が殺している。神様が手を加えてないんです。

 

この映画を読み解く時に、必ず必要なロジックはこれです。

 

この映画は神だ悪魔だとか、そんな物語じゃない。國村隼が悪魔に見えるけど、これはあくまでも現実じゃないんだ。

そう「幻覚」なんですよ。

ただ、ふんどし姿は現実なんだよ。。。

 

幻覚? そう言えば映画冒頭で、、、、

 

はい、そろそろお分かりですね?

 

 

 

 

 

 

事件の原因は?

 

小さい村で殺人事件が3つも起こって、被告人は家族で、まるで「悪魔が起こした」としか思えない「災い」

 

そう、この映画で起こった事件を説明すると、必ず「悪魔の仕業」とか「天罰だ」とか形容詞が付いて来るんですよ。まるで「人」以外の誰かがやったような、、、、

 

でも皆さん気づいてください!

いつまでも幻覚見てちゃだめですよ!!!!!

 

これらの事件は、全て人によって殺されてるんです!!!

 

そして、村民の人はしきりに唯一の日本人である國村隼さんを「疑う」

 

はい、皆さん!! いつまでも幻覚を見てちゃだめですよ!!!

 

國村隼さんが、殺害に関して具体的な物証は出てきましたか?

現行犯で見た人はいますか?

 

いないでしょ? 國村さんは客観的事実から照らし合わせると、犯人にあがるワケがないんです!!!

 

國村さんは殺人なんて犯しちゃいませんよ!! れっきとした祈祷師なんだから!!!!

 

じゃあ真の犯人はなんなんだ!!!! 誰なんだよ!!!!

 

はい、教えましょうか。教えてあげましょうか。。。。

 

 

 

 

 

 

 

どうでもいいけど、

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ってやったら儲かるんだろうなぁ、、、笑

 

 

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本当だったら有料記事にしたいよw

嘘だよwwwww でも本音は本当だよwwww

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、すいません私も幻覚を見ていたようで取り乱しました。。。

 

 

それでは真犯人を当てたいと思います。。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、犯人は紛れもなく殺害に関わった個々の村民です!!!!

 

 

そして、村民が殺人に関わってしまった元凶は、、、、

 

「幻覚キノコ」です!!!!

 

 

「え?」 

「は?」

「おかしいだろMachinakaおまえ!!」 

「國村隼が犯人だろうがボケ!!」

「祈祷師とグルだって言ってただろボケ!」

 

 

皆さん幻覚から目を覚ましてください!!!

 

神様とか悪魔とか、キリスト教とかに幻想抱かないでください!!!!!

 

もうタメ口で言うけど、

お前ら「沈黙」で何も学ばなかったのかよ!!!

 

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神様は現実世界に具現化しないんだよ! もうキリストは実世界では死んでるわけ! そんな人が殺人なんて出来ないの!!

 

殺したのは村人なんだよ!! 村人同士で殺し合ったんだよ!!

 

そして國村隼さんは証拠不十分で不起訴だコノヤロー!!!!!!

 

 

つまり、主人公のジョングは、冒頭で幻覚キノコが流行っているという噂に耳を傾けず、日本人である國村隼を疑ってしまった。何の事実関係も調査せずに、、、、

しかし、実は國村隼は何もしていない、普通の祈祷師だった。。。というのが本筋です。

 

 

 

 

 

幻覚キノコである理由

 

それを示すのが、最後に流れるニュースで「幻覚キノコにより、村人が発狂するという事件が発生しました」と流れるシーンがありますよね?

 

あのニュースが流れた時は、既にジョングも含め殺人事件が起こって数日経っていた状態で、おそらく検死を進めていくと犯人が全員キノコ食べてたってのが分かるんでしょう。

幻覚キノコを食べてしまい、村民の多くが発狂してしまい、殺人事件を犯すものまで出てしまった。。。

 

殺人事件とジョングの娘の発狂を結ぶ科学的な証拠は、幻覚キノコしかないんです。

逆に言えば、他に何があります!?!?

 

神様はただ黙って、我々を見守っているだけなんです。神様は、自分の心にしか宿らないんです。でも、神様や悪魔が具現化して人を殺すなんてのは、この映画では一切ない!

 

國村隼が悪魔に見えたのも、あれも幻覚なんだよ!!!!!

 

ジョングは、國村隼という「人間=キリスト?」を裏切った「から」殺された、という訳ではない!!!

 

そこに因果関係は存在しないの! 

娘は既に毒キノコに掛かって幻覚を見ていて、「変な(謎の)男が追いかけてくる」という「幻覚」を見ていたんだよ。。。。

 

おそらく、毒キノコは幻覚キノコで、村民は非常にネガティブなイメージ映像を見せられるんだよ!!! 

そのキノコは毒性が強く、怪しい男に追われる・殺される様な幻覚を見させられる。

 

そして、村民にとっては、得体の知れない人・殺されるかも知れない人ってのは、唯一日本人の國村隼さんだったんだよ!!!

 

だから國村隼はキャスティングされたんだよ!

 

 

 

最後のシーンで洞窟に國村隼がいたけど、あれは幻覚だったの!!!! 

幻覚だから悪魔になったり爪が伸びたりしてたの!!!!

國村隼を発見したジョングの仲間はキリスト教を知ってて、國村隼をサタンに見かけて幻想を作ってしまったの!!!!!!!!!!!!

  

 

 

色んな村民が國村隼について目撃談とか流すけど、あれもおそらく幻覚なんだ!!! 村民にとって怪しい男=國村隼が共通解だから、全員國村隼に殺される幻覚を見たんだ。本人は幻覚だって気付いてないから、あたかも國村隼が悪人であるということが、真実として語ってしまってるんだよ!

 

だから、神を裏切ったからだとか、そんなんじゃない! 

 

毒キノコによる発狂による殺人事件なんだよ!! 

それで説明十分なんだよ!!

 

 

まとめると、、、

國村隼は何も悪いことをしていない。國村隼が人を殺したり、ふんどしで走ったりするのは、毒キノコを食べた村人の幻覚だったんだ。でも住民は幻覚であることに気づかない。主人公のジョングは村人の意見を信じて、國村隼という「人」を信じなかった。

 

 

 

皆さん、そろそろ幻覚が解けました?

 

 

 

 

國村隼の正体とは?

 

じゃあ國村隼は何だったの? アイツが「見るからに」怪しいと決めつけてしまった主人公ジョング、そして我々観客はどう解釈したらいいの?

 

解説します!

   

國村さんが演じたのは、化け物じみた「もの」ということです!!

あくまで「じみたもの」ということで、化物ではない、ということです!!

 

 

國村隼さんは、まっとうな祈祷師「だった」んでしょう。

謎の女チョン・ウヒも言ってました! 「彼らはグルだ」、と。

 

そう、「グル」というだけで、「グルの犯人」とは一言も言ってないんです!!!!

 

グルの祈祷師だったというだけの話です!!!

 

なぜ國村さんがこんな村に来たのかというと、本当に村を守っていたのではないかと。

連続する殺人事件に対し、祈祷師の方法で解決しようとしたんじゃないかと思うのです。ただ、ファン・ジョンミンの祈祷師とは宗派が違うようで、國村さんは滝行もしてるから仏教から派生したもの、ファン・ジョンミンは韓国の伝統的な悪魔祓い術をやっているのではないか、と。

ただ二人は面識がなかった。だからファン・ジョンミンは祈祷師である國村隼ですらも殺そうとした。

 

また、國村さんは非常にキリスト教的な意味合いが込められたキャラクターでしたね。これが話を余計にややこしくしていた。。。

 

次はキリスト教のメタファーについて解説します!!!

 

 

 

 

 

 

キリスト教のメタファーの意味は?

 

映画の冒頭でルカの福音書24章が引用されますよね?

死んだはずのキリスト。生死を確かめるために、弟子たちが彼の墓に行くと、、、

 

  1. 彼らは恐れ驚いて、霊を見ているのだと思った。
  2. そこでイエスが言われた、「なぜおじ惑っているのか。どうして心に疑いを起すのか。
  3. わたしの手や足を見なさい。まさしくわたしなのだ。さわって見なさい。霊には肉や骨はないが、あなたがたが見るとおり、わたしにはあるのだ」。
  4. [こう言って、手と足とをお見せになった。]

 

 

はい、この冒頭の説明でこの映画のテーマが説明できると言っても過言じゃない。冒頭の数秒に映画の意味が込められているのです!!!!!! デビット・フィンチャーかよww

 

これが何を意味しているのかと言うと、「噂話や伝聞に縛られず、ちゃんと目の前で起こっていることを信じなさい」ってことですよね。

 

國村隼さんが実際に何を起こしたのか、物的証拠はないし現行犯逮捕もしていない。あくまでも目撃情報だけを頼りに捜査を進めた。でもその目撃談は、幻覚キノコによるデマだったんです。

 

 

 

 

映画のテーマは?

 

この映画のテーマは、端的に言って「人を信じることの難しさ」だと思います。

これを韓国では馴染みの深い「キリスト教」→ルカの福音を媒介にして映画にしたのです。あくまでもキリスト教というのは媒介であり、ツールであります。

 

唯一の日本人というだけで殺人事件の犯人に仕立てられてしまった、國村隼さんは可哀想ですね。。。 謎の女、チョン・ウヒは全て正論を言っていたのです。彼女の言っていることが全て正しかったのです。

 

これは、韓国のムラ社会を象徴しているのではないでしょうか。噂や伝聞で善人を村八分にしてしまう、ムラ社会の愚かさと恐ろしさを描いた一作でもあります。

 

 

 

 

カメラ撮影の意味は?

 

以上の文脈を踏まえると、(幻覚の)國村隼がカメラを構えていた意味ってなんでしょうか?

私は、カメラは「真実を写す」象徴なんだと思います。

おそらく、この映画が表現主義的な作風なので、それとは反対の「写実主義」を意識して「写真」ということにしたのでは?

だって國村隼はいくら「俺は違う」って言っても分かってくれないからね。もう写真撮って、「ほらほらコレ見て!」っていうしかないじゃない笑

 

 

 

 

類似作品

 

 関連作として、一番近いテーマを描いていたのは日本映画の「怒り」だと思います。 この映画も「人を信じることの難しさ」ですからね。

 

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 そして、「村八分の恐ろしさ」を描いているのは「太陽」でしょうね。

 

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また、カトリック教徒の自己犠牲の精神を描いたのは「マジカルガール」で、おそらく國村隼さんはこのカトリック教の教えが込められているのではないか、と思うのです。國村隼は自分だけが犠牲になろうとし、あんな山奥に住んで、村を守ろうとした。。。

 

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 そして極めつけは、「神を信じても無駄だ」という「シークレット・サンシャイン」です。正直言って、この映画はコクソンと非常に似ている。娘を失った奥さんがキリスト教に救いを求めるが、、、という話です。

この映画の後日談のような話ですね。

ただ、この映画はコクソンの100倍キツイです!! 観る時はお気をつけて!!!!!!!

 

 

 

 

はい、以上です!!!!!!!

 

長い、長いよなんと11000文字!!!!

 

もう夕飯食べるもん!!!!!!!

 

 

それではまた~~~

 

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