はい、こんにちは。Machinakaです。
今回批評するのはこちらの映画
「すれ違いのダイアリーズ」
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はい、微笑みの国タイからやってきた青春ラブコメ映画となっております。
1年間で150本以上の新作映画を見る私ですが、、、
今年No. 1の映画が決定しました!
暫定ではなく、この映画で決定です。
もう最高!
だって、見終わった後はずっとニッコニコの笑顔で帰れるんだぜ! 文字通り、微笑みの国からやってきた、ニコニコ映画。
笑って、泣いて、怒って、ビビって、最後に笑って、そして泣いて。
ラブコメ映画なのに、全ての感情が揺さぶられて、映画を見ることの楽しさを教えてくれるような、そんな大切な映画です。
ずっとこの映画を褒めちゃいそうなんで、最初に全力で褒めておきますね。
すれ違いのダイアリーズ、楽しい!
すれ違いのダイアリーズ、可愛い!
すれ違いのダイアリーズ、笑える!
すれ違いのダイアリーズ、美しい!
大好き!!
大好き!!
大好き!!
好きすぎてどうやって形容していいか分からないぜ!!
この世の中に、こんな面白い映画があったのか!!!
一人でも多くの人がこの映画を見に行って欲しい。
損はさせません、本当に面白いんです。
映画ブログを始めてここまで人に勧めたい映画があっただろうか、、、。
というわけで、なぜこの映画を見る必要があるのか、解説したいと思います。
1.あらすじ
田舎の小さな小学校に赴任した青年教師と前任者の女性教師が、日記を通じて交流する姿を描いたタイ映画。都会から遠く離れ、山々に囲まれた小学校に赴任したソーンは、職員室で前任者の女性教師エーンが残した日記を見つけ、読むうちに面識もないエーンを身近に感じるようになる。1年後、ソーンと入れ違いで再びエーンが赴任してくる。ソーンは同じように日記を残しており、今度はエーンがソーンの日記を読み始める。ソーン役のスクリット・ウィセートケーオは、タイで人気の男性アイドル歌手で、本作で映画デビューを飾った。2014年・第27回東京国際映画祭「CROSSCUT ASIA」部門では「先生の日記」のタイトルで上映。15年、第8回したまちコメディ映画祭in台東でも上映。
はい、私はこの予告編で泣いてしまいました。
予告で泣ける映画は傑作。machinaka的映画の法則です。
携帯電話も電気も使えないような湖の孤島に置いてあった一つの日記。陸の孤島には少人数の小学校がポツンと一つ。そこに一人の女性教師「エーン」が都会からやってきた。田舎暮らしに苦戦するも、仕事にやりがいを感じ、日記を書いていたが、学校に置き忘れる。彼女が学校を辞めてから、入れ替わりに男性教師「ソーン」がやってきた。
ソーンは女性教師の日記を偶然発見し、学校での暮らしやプライベートを知るうちに、彼女に想いを馳せる。。。
もう、これだけで胸キュンでしょ!
2.見るべき理由その①「監督とキャストが最強」
監督は二ティワット・タラトーンさん
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2003年に、大学時代の友人で製作した「フェーンチャン ぼくの恋人」がタイ映画の歴代興行収入を塗り替えました。
この功績から、「タイ映画を変えた男」として知られています。
彼はその後、2006年に早春譜、2009年にDear Galileoを製作。そして2014年にすれ違いのダイアリーズに至ったわけです。
そして主演を務める男性教師ソーンは、タイの超人気アイドル、「ビー」さん。
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めちゃくちゃカッコイイですよね!!!
歌って、踊れて、演技が出来て、イケメンで。タイでは、日本の木村拓哉や松本潤と同じ存在だと、パンフレットに書いてありました。
そして、もう一人の主演、女性教師のエーンを演じるのは、「ブローイ」さん
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はぁー、可愛い。
ビーさんより3つ年上の現在34歳。テレビドラマや映画に多数出演し、若い女優なのにベテラン級の業績を残している人です。
青春映画はキャスティングが一番大事、という格言もありますけど、この二人好きになっちゃうでしょ!!
タイ映画は始めて見たんですけど、タイの俳優のレベル高いなぁーー!! と感心してしまいました。
3.見るべき理由その②『「タイのディズニー」の最後の映画』
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今回映画を製作したのは、GTHと呼ばれる映画制作会社です。
本作のメガホンを取った二ティワット・タラトーン監督のデビュー作をきっかけに、映画製作会社GTHを設立しました。
これが、良作を連発するバケモノ映画製作会社に成長する事になります。
タイではGTH社の映画を見るときに、「映画を見に行こう」ではなく、「GTHを見に行こうよ」という言い方をするみたいです。
制作方針が特徴的で、利益至上主義より作品の質を重視する会社。そのため、制作会社なのに1年間に発表する作品は多くても、3−4本と非常に少ないんです。
これ、よっぽど自信がないと出来ないですよ。
そして、芸能事務所からのごり押しやプロデューサーの圧力が全くなく、キャスティングやストーリー構成を全て監督に一任するんだそう!
さ・ら・に!! それだけに留まらず社内の多数の監督・脚本家とストーリーを話し合い、ストーリーやアイデアに膨大な時間を掛けることを製作方式としているんです。
ストーリー重視、複数の脚本家たちでストーリーを議論する。
これって、まさしくディズニー・ピクサーと同じ製作方式ですよ!!
私は勝手に、「タイのディズニー」と名付けます笑
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だって、本当にそうなんだもん!! ここまで正しい映画製作方式はないですよ!! 誰もが笑って、楽しめる最高な作品なんです!!
・・・しかし、このGTH社は本作を最後に、業績好調にも関わらず解散してしまいました。
つまり、本作がGTH社の最後の作品になるんですよ。
これを分かりやすく説明するとですね、ディズニー最後の作品が、今映画館で上映されていると言っても過言ないですよ!!
そんな歴史的瞬間を見に行かなくてどうするんだよ!!!
見に行かないと絶対に損するぞ!!!! 頼む、頼むから映画館に行ってくれ、、、
3.見るべき理由その③ 「作品の質が高すぎる!」
ここにきてようやく作品の内容に触れたいんですけど、、笑
脚本が本当に優れている。
ピクサーレベルの脚本だと、胸を張って言えます。
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・全く無駄のないストーリー運び
・伏線の仕込みの上手さ
・くっだらない小学生ギャグw
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・会えそうで会えない胸キュン要素
・思わず泣いてしまうヒューマンドラマ展開
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・さりげなくタイの社会・文化事情を入れてくるインテリ要素
もう、欠点がないよ、この映画!!!
最高!! 最高!!
もう、何回最高!って言うんだってね笑
退屈なシーンが一秒足りともないんですよ! こんな映画あります?
全てのシーンに意味があって、まさに意味の王国!!
また、すれ違いの恋愛、波乱万丈の恋愛という意味では、「あと1センチの恋」という映画が非常に似ています。
あとねー、これは言えませんが、エンディグが最高!
ちょうど良いタイミングで終わるんだ、これが。やり過ぎず、そして切なすぎず。。。もうーーーー、キャーーーーー❤︎
そして、映画的文法の素晴らしさ
日記を基軸にして話は進んで行くんですね。そこで、ソーンはエーンの妄想を、エーンはソーンの妄想をするんですけど、そこに全て妄想シーンや回想の映像が入るんですね!!!
日記を軸にするとどうしてもナレーション多用になってしまうと思いきや、ちゃんと映像で見せてくれるんですよ!!!
あくまでも、映画的文法で見せてくれんです!!
大事なことはセリフで伝えない、セリフの代わりに、素晴らしい映像と音響が観客を包み込むのです。
映画として圧倒的に正しい! 圧倒的に楽しいよ!!!!
最後に本作の肝である、「すれ違いの恋愛」の描き方
脚本の上手さもあって、会えそうで会えない、そんな胸キュん感がたまらない、そう感じさせるような上手い作りになってました。
もちろんですけど、ソーンとエーンの二人はなっかなか会えないんです笑
ただ、生徒の小学生はソーンとエーンの両方を知っているから、二人の恋愛は、小学生の情報に頼らざるを得ないんですね。
でも、まだ幼い小学生だから、二人の恋の気持ちなんて分からないですよ!笑 というわけで、生徒たちは全くアテになりません笑 でも、そこがこの映画の上手いところなんですよね。二人を引き合わせてくれる人は誰一人としていないんですね。ただそこに日記があるんだけなんですよ。
日記でしか二人は意思疎通できないんですよ。しかも交換日記じゃないから、意思疎通には非常に時間は掛かる。現代のSNS全盛期の時代とは異なって、手間が掛かるものですけど、、、
こういう恋愛だって、いいじゃないですか!!!
もう、キュンキュンだわ〜〜♥
そして、映像で「すれ違いの恋愛」を見せるシーンも最高でした。
映画的文法が優れているので、セリフではなく、映像や音響で見せる。
本当に、熱気球のシーンは感涙しました。。。。
気持ちを直接ぶつけられないから、思いを込めて気球を飛ばす。これは、実際にタイにある行事でローイ・クラトンと呼ばれています。日本でいう灯籠流しのようなものです。
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美しい映像、ソーンの気持ち。そこでこの音楽が流れるんですよ!!!
25hoursというタイの人気アーティストさんが歌う「Not different」。日本語に直すと「違わない」です。
"Not different" [Eng Sub] ไม่ต่างกัน - 25 Hours
もう泣くでしょ! キュンキュンくるでしょ♥♥
あー、もう最高だ、この映画。
最後に締めたいと思うんですが、、、、
こんな素晴らしい作品に出会えるから、映画はやめられないんですよ。
とにかくあと10回は見てきます!!!
というわけで、皆さんも早速ウォッチしてきてください!!!!!
ご報告お待ちしております!!
参考情報として、ユーストリームで、第八回したまちコメディ映画祭in台東のQ&A集を載せておきます。