こんにちは! Machinakaです!
今回批評するのはコチラ!
「レヴェナント:蘇りし者 / Revenant」
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はい、レオナルド・ディカプリオ主演の、2016年のアカデミー賞にて本作で見事主演男優賞に輝きました!! おめでとう、デカプー!
午前中に観てきたんですが、、取り急ぎ観てスグの感想・レビュー・評価を書いていきますね!
今回はネタバレなしです。
こちらの映画の感想、評価、レビューをします!
1. あらすじ
今回はオリジナルのあらすじを書きました☆
先住民との闘争が根強い19世紀前半のアメリカが舞台。当時のアメリカは動物の毛皮取引が最先端のビジネスだった。夢を追いかける動物ハンター達。しかし当時はGoogle MapもGPSもない時代。そこでガイド役を頼まれたのは、白人ながらも先住民と結婚し、英語と先住民の言葉両方が喋れ、地理にも詳しいヒュー・グラス(ディカプリオ)と彼の息子ホーク。
動物狩りは順調に行くかと思いきや、突然熊に襲われて、瀕死の状態に。同じチームのフィッツジェラルド(トム・ハーディ)は、ヒュー・グラスの看病を頼まれるのだが、彼は無常にもホークスを殺し、瀕死ながらも生きているヒュー・グラスを土に埋めてしまう。生き返ったヒュー・グラスは、息子を殺したフィッツジェラルドに復讐するために立ち上がるが、、、、
知名度は抜群なので今更書く必要はいかもしれませんが、監督はアレハンドロ・G・イニャリトゥ、撮影監督はエマニュエル・ルベツキさん。ディカプリオの主演男優賞と同じく、この2人はそれぞれ監督賞、撮影賞に輝きました!!
ちなみに、これは実際にあった話で、ヒュー・グラスさんは実在した人物です!
アメリカでは有名な話で、本当にクマに襲われて生き残った狩猟者なんだそう!!
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2. 劇場鑑賞情報
Machinaka御用達の109シネマズ木場にて鑑賞してまいりました!
もう劇場は、レヴェナント祭りでしたね!!
ここにも
ここにも!
こんなパネルまで!!
このパネルの画像、初めてみたなぁー。
デカプーちゃんの映画ということで、予約しましたよ! プレミアムシート!!
109木場に精通している方なら分かりますけど、L16ですよ!
真ん中よりちょっと上で、真正面。ミーハーな方が一番欲しい座席ですよね。
もう、デカプーの映画だったら俺はミーハーでもいい! そんな気持ちで指定席を取りました。
スクリーンですが、そこまで人は入ってませんでした。午前中だし、平日だし。
デカプーファンが多かったのか分かりませんが、私の両隣に人が座っていたのが印象的。真ん中に座りたかった人なんですかねー。
3. 映画の感想
一言感想は、、、
「こんな映画観たことねぇー! とにかくスゲェー!!」
感が半端無かったですねー。
この現代で、色んな映画が作られているのに、散々映画を観てきたのに、まさに未体験の映画でした。
ディカプリオがアカデミー賞を取った理由が分かりますよ、本当に。
ネタバレしたくないのでストーリーは深く書けませんけど、、とにかくディカプリオが苦しんで苦しんで、観ているコッチも苦しくなってくる。でもその凄まじい演技(というか生き様)に釘付けになってしまいました。
さらに、ディカプリオだけでなく、ディカプリオの宿敵を演じたトム・ハーディも最高! 彼は悪に徹する最悪野郎でしたが、コイツのクズっぷりも際立っていて、キャラの役割が徹底されている。
あと、何より凄かったのが撮影ですねー。劇映画とは思えないくらい、その場にいるような臨場感、緊迫感がダントツ!! 途中でドキュメンタリー何じゃないかと思うくらい。 なんたってアカデミー賞で3年連続撮影賞を受賞しているエマニュエル・ルベツキさんが撮影したのですから、、、。
この映画って、ディカプリオが熊に襲われたこともあって、ほとんど喋れないんです。つまり、極端にセリフが少ない映画なんです。
4. 芸術を追求したあまり、読解力が必要な映画に
個人的には大変楽しめた映画ですが、芸術性を追求するあまり、非常に厳しいコンセプト・ルールを元に作られている映画です。
本作の制作予算は、何と1億3500万ドル! 140-150億円です!!
つまり、「膨大な予算を費やして作った奇跡のアート映画」
と言い換えられることも出来るでしょう。
そのため、一見するとストーリーに込められたメッセージが分かりづらかったり、意味が分からない部分が多いです。
主演のセリフが極端に少ないし、人間より動物が多く出演するという、自然絶賛型の映画ですから笑
単純にストーリーを追いかけて、ディカプリオの演技を観ているだけでは、十分にこの映画を楽しむことが出来ないのではないか? そう思いまして、この映画の何が凄いのか、何に注目すれば楽しめるかを解説したいと思います!!
5. 自然光のみを使った撮影手法に込められたメッセージ
-いつも観ている映画と違う「違和感」に気付けるか?-
こちらの画像が映画に出てくるシーンなんですが、ちょっと違和感ありませんか?
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そうです。画面が極端に暗いんですね。 遠目に映像を取ると、俳優さんの顔が全く見えなくて黒くなってしまいます。
照明を使えばいいのにー、と思うそこのアナタ!
この映画はなんと! 照明を使わずに自然光のみで撮影をしているのです!!
現代の時代に照明を使わないなんて、恐ろしいことをしますね。
最近の映画って脱CGが多いですけど、この映画は脱照明ですよ!! 現代文明のアンチテーゼにしても、ここまでやる必要があるのかと笑
ワンカット長回し、自然光のみの撮影、アレハンドロ監督とルベツキ撮影監督って、どんどん流行を作っていきますよねー。
この撮影手法がなぜ採用されたかというと、キアロスクーロ画という絵画の芸術表現をやってみたかったそうです。
要は明暗の差が激しい絵画のことですね。
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有名なのは、フェルメールのこの一枚でしょうか。
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とにかく、普通の映画ならありえない方法で撮影してるんです! そのため、撮影には相当なリハーサルを掛けたそう。一日の大半は撮影リハーサルを実施し、その後に俳優が演技する。撮影ありきの映画といっても過言ではないかもしれません。
また、自然光に頼った映画のため日々の天候によってカメラの調整や撮影方法も変わってくる。毎日がリハーサル、毎日が不安定な撮影条件なのです。
こんな撮影手法、普通の映画じゃあ見れませんよ、絶対に!!!!
それを観るだけでも十分価値のある映画です。
あ! ただ一人だけ、自然光のみで撮影した映画監督が居ます。
スタンリー・キューブリック監督の「バリー・リンドン」です。
恐るべし巨匠ですよねー、本当に。
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-なぜ夜明けの逆光ばかり撮影したのか?-
そして、よーく画面を見てみるとほとんど夜明け(又は夕暮れ)の逆光のシーンなんです。
撮影するなら、普通なら逆光など避けるべきです。明暗差が激しすぎて、俳優は暗く映ってしまうし、なんだかよく分からない画になってしまうからですね。
しかし、この映画では積極的に逆光を使っています。それは何故か?
逆光が自然光の中で一番光が強く、自然がより美しく表現できるからなんです。また、夜明け・夕暮れに撮影することにより、この世とは思えないような壮大な映像になっているのです。
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よく考えてみてください。夜明け・夕暮れ時に限定して撮影しているってことは、実際の撮影時間は一日1-2時間ってなんですよ! 製作期間は9ヶ月みたいですから、、毎日地道にコツコツと、、コツコツと、、、 血の滲むような撮影を掛けて映画が作られたんですよ! そう思うと、泣けてきませんか?笑
ちなみに、撮影の大半はカナダのロッキー山脈で撮られたみたいです。本当に美しいですよねー。
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また、カラー映画として分析すると、青っぽい背景と火の赤のコントラストが美しかったですねー。
補色がどうかは分かりませんが、とにかく美しい映像表現でした。
https://www.cinemastance.com/wp-content/uploads/2016/01/revenant-night.jpg
-独特すぎる撮影に込められたメッセージ-
私の考察になりますけども、①徹底的にルール化された自然光のみの撮影、②夜明け・夕暮れ時に限定した逆光の撮影。これらを勘案すると、、、
「自然を破壊してきた現代文明へのアンチテーゼ、今も起こっている環境破壊の問題提起」
に繋がると思うんですよね。
コンクリートで埋め固められる前の美しいアメリカの風景を映し出すことにより、現代の自然環境を想起させるような、そんな撮影になっていると思います。
https://livedoor.4.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/5/d/5dff28bb.jpg
-あれ、環境問題と言えばアイツじゃね?-
環境問題をテーマとした撮影であることは分かりました。
あれ、環境問題にアツイ人がこの映画にも出てましたよね、俳優として。
そうです、環境保護俳優(?)としてトップに君臨する、レオナルド・ディカプリオです!!
コチラの画像は、国連でスピーチするディカプリオですよ!!
https://pbs.twimg.com/media/CZQJjo8VAAQM_3Y.jpg
ね、マークが一致!!
何と彼は、環境保護団体「レオナルド・ディカプリオ財団」を運営しているのです!
公式ホームページもありますよ!!
彼の環境保護活動は世界の注目を浴び、度々ニュースになっています。
この人が「ウルフ・オブ・ウォールストリート」の主演やったなんて、、笑
つまり、自然光を使ったエコな撮影手法に、環境保護活動家のディカプリオがタッグを組んだのです!!
監督は意図しなかったかもしれませんけど、偶然にも両者の思惑が一致してしまいましたね!
映画を観てる時、「現代人よ! 自然に感謝せよ!」というディカプーの悲痛な叫びが聞こえたような、聞こえないような、、、、笑
ディカプリオが環境問題について取り上げたのは、今年のアカデミー賞のスピーチが一番有名ですよ!!
本ブログで全文日本語してますので、御覧ください!
(書き起こしといて良かったな笑)
www.machinaka-movie-review.com
ということで、この映画はディカプリオの日々の環境活動のアツイ想いと、自然光撮影というエコな映画製作が見事にマッチした、最高な映画なんです!!!
こんな映画の見方する人、、他にいないかもしれませんが笑
是非劇場で御覧ください!
超超超オススメです!!!!!!
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