Machinakaの日記

新作映画の情報・批評を、裏ネタ満載で包み隠さずお届け




今だからこそ観るべき。 人種で人格は決められない! 「最高の花婿 / Qu'est-ce qu'on a fait au Bon Dieu?」

こんばんは! machinakaです!

 

今回批評する映画はコチラ

 

 

「最高の花婿 / Qu'est-ce qu'on a fait au Bon Dieu?」

 

 

f:id:Machinaka:20160323211358j:plain

 出典:http://www.cetera.co.jp/hanamuko/

 


 

 

 

1. あらすじ

 多様な人種や宗教が混在するフランス社会を背景に、敬虔なカトリック教徒の夫妻が、娘の結婚相手をめぐって繰り広げるドタバタを描いたコメディドラマ。フランスで1200万人を動員する大ヒットを記録した。ロワール地方の町シノンに暮らすヴェルヌイユ夫妻は信心深いカトリック教徒で、3人の娘がそれぞれユダヤ人、アラブ人、中国人と結婚。これから結婚する末娘には、せめてカトリック教徒と結婚してほしいと願っていた。そんな末娘のボーイフレンドは、カトリック教徒だと聞いて安心していた夫妻だったが……。2015年のフランス映画祭では、「ヴェルヌイユ家の結婚狂騒曲」のタイトルで上映された。

http://eiga.com/movie/82204/

 


映画『最高の花婿』予告編

 

 

フランスで大ヒットし、1200万人を動員しました。

ついに日本に上陸しました。

フランス映画らしい、大人のユーモア溢れる作品との触れ込みです。

テーマは家族と人種。異人種間の結婚について取り上げてます。

 

監督はフィリップ・ドゥ・ショーブロンさん

 

 

f:id:Machinaka:20160323212254j:plain

eiga.com

 

フランスは国際結婚が盛んで、異人種・異国籍間の結婚が世界で一番多いんだそうです。てっきりアメリカが一番多いと思ってましたが。

 

そんなフランス人の当たり前に着目して造られたのが本作です。いやぁ、見事に面食らいました。

 

 

 

 

2. 劇場鑑賞情報

 

 

映画は恵比寿ガーデンシネマで鑑賞して参りました。

男1人で見に行くのは緊張する場所笑

 

実は恵比寿って初めて降り立つ街なんですね。道に迷いながら歩いて恵比寿ガーデンプレイスへ!

 

予想外のワンちゃんの多さに驚き、怯えながらもようやく劇場へたどり着きました。

 

ミニシアターみたいな感じでしたね。ただ、有楽町とかよりは年齢層若めな気がしました。

 

女性多めの華やかなシアターでした。何も起きなかったですが笑

 

 

f:id:Machinaka:20160323210525j:plain

 

 

3. 映画の感想

 

触れ込み通り、フランス映画っぽい作品で大満足でした。

 

しょっぱなから下ネタの嵐、TEDも青ざめるほどの強烈なネタが散りばめられてました笑

 

ただ笑える家族モノだったら単に「面白かった」で済むのですが、、

 

今回はオールタイムベスト級でした!!!  DVD出たら早く買いたい!!

 

ってか、あと3回くらいは観たい!!

 

ヨーロッパで移民の排除運動が起こっている今だからこそ、観て頂きたい映画だと思いました。

 

 

4. 多国籍ならではの面白ギャグに腹筋崩壊

 

 

フランス生まれ、フランス育ち。由緒あるフランス人家族が物語。

家も広くて、見た目は完全にブルジョワジー。

いかにも厳格そうなお父さん、優しそうな奥さん

 

 

f:id:Machinaka:20160323210729j:plain

 

f:id:Machinaka:20160323210758j:plain

 

 

娘が4人いて、いずれも美少女!!

 

f:id:Machinaka:20160323210934j:plain

f:id:Machinaka:20160323210936j:plain

f:id:Machinaka:20160323210937j:plain

f:id:Machinaka:20160323210939j:plain

 

 

娘も結婚適齢期に入り、次々に結婚することに。

 

 

 

しかし、花婿は非フランス人ばかりで、多国籍家族と周囲から噂されることに。。

 

ユダヤ人

f:id:Machinaka:20160323211025j:plain 

 

イスラム系モロッコ人

f:id:Machinaka:20160323211026j:plain

 

中国人

f:id:Machinaka:20160323211028j:plain

 

コートジボワールの黒人!!

f:id:Machinaka:20160323211030j:plain

 

 

最初は寛容だった娘側の両親も、最後の黒人には怒り心頭。

 

 日本人に例えれば、梅宮アンナが外国先で彼氏を見つけてきて、結婚を梅宮辰夫に報告するみたいな感じかな。

 

フランス人の視点から見た移民や多国へのイメージが分かってとても面白かったです。

 

「ユダヤ人とイスラム系は、パッと見て違いがわからない」

 

「中国人は愛想がないが、作り笑いが上手」

 

「黒人だと一歩後ずさりしちゃう」

 

 

 

かなり際どい発言もありましたが、まぁコメディ映画ってことでご愛嬌を。。

 

 

1番面白かったのは、宗教の違いをネタにする場面。

 

特に序盤の「割礼ネタ」は、移民が少ない日本人では作れない脚本だなぁと思いました。

 

宗教による文化・風習の違いを、こんなに分かりやすく強烈に説明してくれた映画はないです笑

 

キリスト教、ユダヤ教、イスラム教のいずれも割礼の儀式はあるのですが、作法の違いによってこうも家族が揉めるとは!

 

そして、超面白かったです。

 

セス・マクファーレンよ、下ネタには奥が深いぞ!!

 

 

 

 

 

 

 

5. 世界的な人種差別問題に対して、日本人はどう行動すべきか

 

 

日本ではまずありえない、多国籍の家族でしたね。ただ、日本は関係がないと言うと、そうでもないです。

 

www.nikkei.com


 

mainichi.jp

 

 

「フランスは寛容な国」と言われているように、移民がとても多い国です。しかし、ISILの標的となっているように、フランス人と移民とで衝突が激しいのも確か。

 

ここで重要なのは、ISILでテロを起こしている犯人のほとんどは、「移民2世」だということ。

 

他国から移ってきた人々が移民1世。移民先で子供が生まれたら、移民2世になります。移民2世は、移民前の生活を体験していないため、母国が移民先の国だと強く認識しています。

 

例えばアフリカから移民してきた移民1世がフランスで子供を産むとします。その子供(移民2世)にとって、自分の母国はアフリカではなくフランスなんです。

 

しかし、移民に対する差別は移民1世と2世でも一様であり、移民2世は1世よりも、より強い劣等感を受けるのです。

「親が移民というだけでなんでこんなに差別されなきゃいけないんだ!」と。

 

 ISILによる蛮行が繰り返されるのも、移民2世が受けた差別が起こした憎悪がなくならないからです。

 

 

話は逸れましたけど、この映画に出てくる花婿にも移民2世がいるんですよ。幸いにも彼らはISILに入るような暗い家庭環境ではありませんでしたけど。

 

単なる移民や外国籍の問題ではなくて、移民2世が受ける差別の辛さを少しでも理解することが、日本人にとっては大事なことなのではないかと。

 

この映画でも強調されてましたけど、「無知」が人を傷付けることは往々にしてあります。真面目な本を読むのは大変だと思いますので、是非ともこのコメディ映画で理解してほしいですね!!

 

 

 

 

あなたの1クリックが、新しい記事を作ります!

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

 

 

 

 

 

 

© 2015,machinaka.hatenablog.com