Machinakaの日記

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「ジュラシック・ワールド」ネタバレあり感想解説と評価 字幕に騙されるな!インドミナス・レックスの本当の意味とは?

 

 

まえがき

 

こんばんは! Machinakaです。

 

もうすぐお盆、ということで、最近の映画館は混んでます。写真は先週の土曜日午後9時ごろのものです。

 

土曜日の夜なんて、普通は映画館なんて空いてるはず。ポップコーンなんて並ばずに頼めます。

 

しかし、現在は異常な熱気。9時過ぎに上映する「ミッションインポッシブル ローグネイション」と「ジュラシックワールド」の席が全て△になっています。

 

△とはいっても、残り数席という意味です。

 

いかにこの2作が人気か、分かるでしょう。夏休みにとんでもない映画を用意しましたね。

 

ジュラシックワールドについては、アメリカより公開が1,2か月遅らせての公開となりましたが、配給会社さんはホクホク顔でしょうね。

  

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さて、今回評論するのは、、、、

 

 

スティーブンスピルバーグ総指揮!「ジュラシックワールド / Jurassic World 」

 

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©Universal Pictures 

 

いろんなニュースで興行収入が話題になっていますね。

 

8/5時点での世界歴代興行収入は55億3000万ドル、約6900億円をたたき出しています。これはアバター、タイタニックに続く、歴代3位の成績となっています。

 

特筆すべきは、オープニング収入としては世界で過去最高ということ。しかし、もっと凄いのは費用対効果。製作費1億5000万ドルと言われていますから、製作費に対しておおよそ36.8倍の収入になっています。

 

ただし、昔と比べて発展途上国に映画館が大量に建造されて、映画館に行ける人の絶対数が激増したので、単純比較をするのは早計でしょう。

 

特に近年は中国の映画館が増えていて、なおかつ政府と民間がハリウッド映画のスポンサーになっているので、ハリウッドも中国向けに映画を作るようになりました。これは近年ではトランスフォーマーが有名ですね。この現象については、また別のブログにて書きたいと思います。

 

さて、今回のジュラシックワールド。多くの方がご鑑賞されていますし、コメントもその分多いと思いますので、ストーリーを一言でいえば、、、

 

恐竜テーマパークに遊びに来た人間達が、恐竜たちに襲われる。

 

はい、これでもうストーリー紹介はOKです。

 

ジュラシックパークから一貫してこのストーリーだと思います。

 

監督について

 

今回の監督は「コリン・トレボロウ / Colin Trevorrow」という人です。

 

彼の長編映画作品は、なんとこれまでに1作だけ。しかも大ヒットはしていません。

 

そんな人に、スティーブンスピルバーグは監督を任せたのですから、日本じゃあ考えられないことです。彼の前作を見て評価したとのことですが、さすがスティーブンスピルバーグさんです。

 

ちゃんと自分の目で作品を見て、直々に引っ張っていく。あぁ、こんな人が僕の近くにもいてくれたらな。。。笑

 

「最強の恐竜」で意味はあってるの? Indominus Rexの本当の意味

 

 

今回の主役は、間違いなく恐竜です。特に恐ろしいのが、今回で初登場となる「インドミナス・レックス / Indominus Rex」です。

この Indominus という言葉、これは英語でなくラテン語です。

まず、ラテン語から英語に変換すると、Untamableと出てきます。 これは、飼いならすことのできない、という意味になります。

また、Rexは、恐竜という意味ではなく、王様や君主と訳します。

 

つまり、Indominus Rexは

「飼いならすことのできない王様

という定義ができるでしょう。この恐竜は他とは異なり、スーパーハイブリッド恐竜なのです。

 

どういうことかというと、色んな恐竜のDNAを採取して、いいとこ取りしたいわゆる遺伝子組み換えモンスターになっています。ちなみに性別は「メス」です。さらに言えば、生まれてまだそんなに経っておらず、恐竜の寿命は長いので「幼女」です笑

 

indominus rexは文字通り、人間にもなつかず、他の恐竜にもなつかず、どこのグループにも属さない一匹狼です。

 

それを強調するかのように、indominusちゃんだけは生まれた時から別室の部屋に隔離され、誰ともコミュニケーションを取らずに与えられた肉だけを食べている生活をしているのです。

 

 

しかも運営する人間側は、彼女を目玉商品として祭り上げ、特別扱いしている様子。箱入り娘、ならぬ箱入り恐竜です。それはまるで、お城に軟禁された王女様のよう。名前の付け方もしっくりきます。

 

  

しかーし、劇場でご覧になった方、違和感がありませんか? 私は字幕版で見ましたが、indominus rex の翻訳は

「最強の恐竜」

となっています。 

 

あれ、全然意味が違くないですか!?

 

翻訳をしたのは誰だ!?  と調べてみると、、、でました。

戸田奈津子さん。。。。 彼女(表現が最適かどうかは不明)の誤訳・違訳は有名ですが、これは酷い。

 

だって、CEOのクレア(Bryce Dallas Howard)がオーウェン(Chris Pratt)に「indominus rex」と言った瞬間、オーウェンは思わず苦笑いしました。

 

これがもし「最強の恐竜よ」の意味であったら、苦笑いしてしまうでしょうか。最強の恐竜なんて分かってます。

 

画づらだけ見れば、確かに最強です。しかし彼女が育った環境を考えると、「最強」だけで一蹴するのはあまりにも想像力が乏しい。

 

「人間なりに」大事に育てられた箱入り娘が、ストレスに耐えきれず暴走したというのが本筋です。

 

劇場でご覧になった方、ラテン語から意味を辿っていくと、字幕の意味は全然違いますからね。気を付けましょう!! 

 

 

 

作品の内容(若干のネタバレあり)

内容自体は悪くはなかったです。indominusちゃんをはじめ、恐竜の恐ろしさがよく伝わってきました。ただ、全年齢とはいえグロゴア描写が結構エグイ。赤い血もドバドバ出ます。本当に映倫はちゃんと審査したのか、と勘繰りたくなるほど笑

 

やはり、印象的なのは恐竜目線の話。あくまでも今回は恐竜が主役です。本当に知性の高い恐竜が多いことにまず驚きます。indominusちゃんはもちろんのこと、オーウェンが愛するラプトル/ Raptorという小型恐竜。なんとオーウェンの言うことには大体従います笑 また、鳴き声でコミュニケーションも取れます。その様子は恐竜というより、まるでかわいいワンちゃんを見ているよう。

 

一方、際立つのは人間の愚かさ。特に運営側のスタッフたちは最低最悪。こんなことだから恐竜が暴走するのだ笑

 

例えばジュラシックワールドのオーナーである中東系の男性。彼は視察のため自分でヘリコプターを運転しますが、クレアに「免許って持ってるっけ?」と問われれば「いや、2日後に届くよ」

 

と何の悪びれもない返事。案の定ヘリはフラフラ運転でジュラシックワールドを駆け抜けます。

 

完全に、人間より恐竜の知性・理性の方が優れて見える設定。これには「恐竜版猿の惑星か?」と思えるほどでした。

 

ギャグセンスが良い。過去作をいじったネタも

 

これはアメリカ映画の特徴かもしれませんが、こわーい映画であっても、ギャグは必ず入れてきます。

 

しかも今回は、過去作の自虐ネタが多くちりばめられています。特に大笑いしたところは、スタッフがジュラシックパーク時代のTシャツを着ていて、CEOのクレアが

「一回潰れたテーマパークのTシャツなんて縁起が悪いわ。今すぐ脱ぎなさい!」

 

と命令します。これはスピルバーグの指示なのでしょうか笑 ちなみに、劇中で着ているTシャツは背景色が白のものです。

  

あれこれ言いましたが、子供にとっては恐竜のカッコよさと恐ろしさが伝わる、素敵なワクワクが詰まった作品だといえます。ただし、グロゴア描写や大人ってバカだよね? 的なシーンが続くので、そんなシーンも大きくリアクションして乗り切りましょう。

 

劇場で観た感想としては、みんな大人し過ぎる!! 公共の場では静かにする、というのは日本人のマナーであり美徳かもしれません。しかし、脚本家が一生懸命考えてギャグを作ってくれたのですから、しかもギャグセンスはかなり高いですから、思い切って笑いましょう。

 

ジュラシックワールド、おススメです!!

 

 

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